ひとことで言えば瞬間移動。ポータル。ワームホール。どこでもドア。

厳密には、「時間移動魔法」と「空間移動魔法」の2種類があり、まとめて時空術と呼ぶ。

ただし、実際の言葉としてはもっぱら空間移動魔法のことを指す。

空間移動魔法

空間移動魔法はさらに2種類に分けられ、「2次元時空孔」によるものと「3次元時空孔」によるものがある。

「時空孔」とは、空間を移動する際に魔法で開くポータルのようなもの。

時空孔

時空孔を開くには、霊属性の魔力を一点に集中させる。 この魔力は消費されず、時空孔を閉じる際に回収できる。

2次元時空孔

2次元時空孔は厚みがない平たい時空孔であり、その中をくぐることで任意の場所に行ける。

これをやった場合の見た目は、どこでもドアのドアじゃない版になる。

なおこの2次元時空孔は、閉じていない曲面の形にも出来る。半球状など。

3次元時空孔

3次元時空孔は、移動する物体と同じ形状の立体的な時空孔を開き、移動先の空間と、移動する物体が存在する空間を入れ替えることで一瞬で移動する。

こちらがいわゆる瞬間移動のような見た目になる。2次元型より難度が高い。

ちなみに、2次元でも3次元でも、移動先で時空孔が開く場所は自動的に邪魔な物体を避けるようになっている。

また、神の力により、完全に密閉/施錠された空間と外部との間では、原則として時空術で行き来できない仕様になっている。施錠された空間は、そこの鍵を持っていれば時空術で行き来できる。

時間移動魔法

基本的な発動方法は空間移動魔法と同じで、霊属性の魔力を一点に集中させることで時空孔を開く。

時間移動魔法は理論上は可能だが、意思と魔力の制御に求められる精密さが機械でも実現不能なレベルで高いため、使える人はいない。

実際に使った場合、時空孔を通って過去や未来の世界へ行く。

ただし過去の世界で歴史を変えるような行動をしても、本来の歴史に影響を与えることはできない。 また、行先の過去未来を問わず、時間移動した本人は、「本人が死ぬ」か、「本人視点で、もといた時間と行った先の時間の”差”分の時間が経つ」と、年齢と居場所が時間移動の直前の時点に戻り、時間移動をしたという事実以外は忘れる。